函館不動産 侏儒の呟き

函館で約20年間不動産業界に身を置いており、お客様に対する本音と建前の矛盾に日々奮闘しています。20年間函館の不動産に携わる者として、函館の不動産状況やお客様に言えない本音の部分について独りで呟いております。

【初見で何か違うと思うお客様】~物件案内時に思う事~

 メールや電話で物件のお問合せを受け、現地待ち合わせでお客様(買主様)をお待ちするのですが、お客様が来て挨拶するその時に、このお客様は購入しない、そして売ったら駄目だと感じる時があります。

 

 もちろん、見た目や第一印象等で先入観を持って仕事をする事は良くないのですが、なんの根拠も無しにそう思ってしまうお客様がいらっしゃいます。

 

 本日案内したお客様もそのような感じのお客様でした。奥様と二十歳前後のお子様3人の計4人で来られたのですが、見た瞬間になぜか購入しない、そして売っては駄目だと思いました。

 

 先に述べたように根拠はまったくありません。いつものように物件資料を渡し、名詞でご挨拶をし、物件のセールストークをするのですが、その過程でお客様の乱暴な言葉使いが若干気になりました。

 

 この時、心の中で物件のマイナスポイントを普通に伝えても後で「そんな事聞いてません」的なこと言いかねない感じだと思いました。

 

 そこで、しっかりマイナスポイントの説明をするのですが、今度はご主人が個人事業主という事と物件はフルローンで購入する予定だという事を聞きました。

 

 この時思った事は、ひょっとしたらローンは無理かもしれないと言う事でした。最近は特に銀行の個人事業主に対する融資が厳しくなっているので、融資が通る可能性は半々だと思っていた方が良いと判断しました。

 

 この後、近隣の施設の話等しながら情報収集をしていたのですが、要所要所で物件のマイナス部分を指摘し、値引きの話を何度か言ってきました。最終的には「〇〇〇万円引いてくれたらご主人を連れてきて購入を検討する(あくまで検討です)」的な話をしだしました。

 

 この時思ったことは、ここでこの人に無理に売り込みをしても後日サービスで此処を直せとか、売った後に此処に不具合があるから何とかしろとか、言い出す可能性があると思いました。もちろん根拠はありません。

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 私の勝手な判断なのですが、リスクのあるお客様だと思い値引きは厳しいという事を伝え無事内覧を終えました。久しぶりに根拠のない判断をした仕事(良くない判断をした仕事)でした。