【物件価格の交渉】
買主様を物件に案内して、申込を頂いた時、価格の交渉があった場合はいつも少し考えます。
価格交渉がある申込をもらった場合、不動産業者の行動は決まっています。売主さんに連絡する事。
しかし、ここで正直に「今、お客様を案内して申込を頂きました。しかし、〇〇〇万円の値引き交渉があります。」とは売主様に伝えません。
このような場合、不動産業者は「明日、〇〇時にお客様を案内する事になりました。とても前向きに検討していただけるお客様です。しかし、もしかしたら、値段交渉が入る可能性があります。値段交渉がはいりましたら、私の方で一切判断せずに〇〇様(売主様)へそのままお伝えしますので宜しくお願い致します。」的なワンクッション置くような事を伝えます。
このように伝える事によって、そのまま伝えた時より、値段交渉が成功する可能性が上がります。
また、案内前に売主様へ案内するお客様がいる事もあまり伝えません。なぜなら、案内が有る度に、売主様へ伝え、何組も案内して申込にならなかった場合、営業力が無いと思われてしまうからです。
このように、お客様が知らないところで、不動産業者は様々な駆引を独り考え行動しています。
しかし、この駆引は何の為の駆引なのか、わからない営業マンがほとんです。もちろん、価格交渉が成功すれば買主様は喜ぶし、不動産業者は仲介手数料が入るので売上は上がります。しかし、その分売主様は損をします。
不動産業者は売主様・買主様の相反する利益の調整をするのも仕事の1つなんですが、この利益の調整は営業マンの感覚(主観)によるもので、絶対的なものではありません。
自分の判断は正しいのか、ただ売主様に不利益を与えただけなのか。正解はわからないのですが、だからこそ上記に記載している駆引をせず、売主様にそのまま「今、案内して価格交渉が入りました。」と伝えた方が良いのではないかと考えます。
正解は無く、答えも決まっているのですが、なんとなく考えます。