函館不動産 侏儒の呟き

函館で約20年間不動産業界に身を置いており、お客様に対する本音と建前の矛盾に日々奮闘しています。20年間函館の不動産に携わる者として、函館の不動産状況やお客様に言えない本音の部分について独りで呟いております。

【お客様】~業者経由①~

 先日、知人が新築を建てるので土地を購入したいと言う個人の建築業者がいらっしゃいました。話を聞くと当社で仲介しているA土地を購入したいので今すぐ申込をするというものでした。

 

 A土地と言うのは、金額は安いのですが問題のある土地で、そのまま申込を頂いたら後でトラブルになる可能性がある物件でした。

 

 なので事情を説明し、申込をもらう前に現地で一度、物件の説明をさせてもらう事にしました。ここですでに矛盾と言うかおかしい点があり、購入する方が忙しくまったく時間をつくれないので自分(建築業者)が話をすべて聞くというものでした。

 

 私が重説・契約書の説明をし、仲介手数料をいただくのは土地を購入して頂く買主様です。その買主様に契約前に土地の説明させてもらえない事には少し不安を感じましたが、とりあえず建築業者に説明する事にしまた。

 

 そして、後日建築業者と現地で会い、下水道管が共有である事、上水道管が個人所有の管でその管から敷地内に引込まれている事。そして、その個人管は前面道路では無く道路とは反対の敷地の奥を通過している事、更に前面道路は私道で間口は2mしかない事等を説明しました。

 

 それでも、購入したいというので買付申込書を渡しました。その時に建築業者から、買主は遠方にお住まいだという事、そして、買主様は市から立退を依頼されており、立退料として、まとまったお金が入るという事、立退期日が6月中頃まででそのぐらいには契約・決済・引渡を完了したいという事を聞きました。

 

 A土地は古家が建っており解体しなければならなく、売主様も遠方に住んでいる物件でした。普通に考えればスケジュール的には無理なのですが、建築業者は今から解体すれば間に合うとか、買主は他の土地も検討しているので期日が間に合わなければ他の土地を購入する等、自分勝手な事を言い出しました。

 

 とりあえず、物件の状況、期日の引渡の厳しさを買主様に伝えてもらい、それでもよければ買付申込書に署名・捺印してもらうように伝えました。

 

4時間後建築業者から署名捺印をもらってきたと連絡が有りました。完全にアウトな業者だと感じました。続きは明日書きます。

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